フランダースのネロとパトラッシュに会える、あの教会へ
1872年に発行された「フランダースの犬」のストーリーに感銘を受けた人々が世界中から訪れるアントワープ。日本人にはあまりにも有名なアニメのラストシーンで、彼らが天に召された場所がこのノートルダム大聖堂。
教会の前には、ベルギーのアーティストBatist Vermeulenによるネロとパトラッシュの可愛いモニュメントがあります。少しマンガ風で可愛いデザインは、彼らが最後に安らかな幸せを手に入れたようで、見る人たちの心を和ませています。
また、大聖堂の近くにあるカルロス・ボロメウス教会も、一見質素な外観からは想像できないほど美しい絵画と彫刻に溢れた教会です。ここでもルーベンスの名画「聖なる家族の帰還」を見ることができます。
高級ブランドから可愛い雑貨店まで。メール通りからザンド地区をショッピング
アントワープの中心部に、「メール通り(Meir)」と呼ばれるショッピングストリートがあります。ここは、ハイブランドから期間限定のポップアップストアまで、ありとあらゆる形態のお店が揃っています。手頃なお店も多く、ユニクロの店舗が現地に溶け込んでいるのを見るのも楽しいです。
また、メール通りにあるかつてのナポレオンの宮殿には、ブルージュの有名ショコラティエ「チョコレートライン」のアントワープ店があります。お土産に人気のチョコレートが揃っているので、是非足を運んでみてください。
チョコレートラインの他にも、アントワープ中心部には「(ヒェー・バスティン)G.Bastin」や「シャトー・ブラン(Château Blanc)」などのアントワープ生まれのショコラティエがあり、アントワープ名物の手(Antwerpse handjes)の形のチョコレートやクッキーを販売しています。
そのまま運河通りのザンド地区まで行くと、ギャラリーやアントワープ王立芸術アカデミー関連のショップが並ぶファッショナブルなエリアへ。生地屋さんも多く、服作りが好きな人はぜひこの辺りを歩いてみてください。
雨の日や寒い日は、メール通りにある「STADSFEESTZAAL」というショッピングモールが便利。ここにはおみやげ探しにぴったりのスーパーマーケット「デレーゼ」があります。
世界遺産も含まれる、スペシャルミュージアムへ
アントワープには、MAS美術館のような総合美術館の他にも、特定のテーマからなるスペシャルミュージアムが存在します。その最も代表的なのは、単独でベルギーの世界遺産にも登録されている「プランタン・モレトゥス博物館」です。
ここでは、聖書や本のコレクション、印刷室と世界一古い印刷機、編集室なども見ることができます。3万冊の本の中には、グーテンベルグの印刷による聖書も。プランタン社で出版した科学者シモン・ステフィン、医学者レンベルト・ドドエンスなどの本も展示されています。
印刷所というと、インクに塗れた工場的なものを想像してしまいがちですが、実際にはベルギーの煉瓦造りの美しい建物と、豪華な内装と美術品の数々に圧倒される、アントワープを代表する博物館です。窓からは、綺麗に手入れされた庭園を眺めることができます。
アントワープには他にも、大聖堂の祭壇画を描いた画家であり、外交官であったルーベンスの豪邸を改装した美術館や、名産ダイアモンドの博物館、かつては肉の産業組合だった建物を改装した古楽器博物館などがあります。
歴史とアートに出会うカフェ巡りをしよう
アントワープの街はカフェ天国。まるで童話に出てくるような煉瓦造りの可愛いカフェや、アントワープ王立芸術アカデミー(ファッションデザイナーを多く輩出)の生徒が訪れるスタイリッシュなカフェ、こだわりのコーヒーを出すカフェ(Koffie Barと呼ばれています)などタイプも様々。
コーヒーには必ず小さなお菓子がついてくることや、カフェでも数十種類のビールを揃えていることなど、日本との違いを比べるのも楽しいです。軽食が食べられるカフェも多いので、朝・昼・夜のすべてをカフェで楽しむことも可能!
週末限定!出会えたらラッキーなマーケットへ
土日にアントワープを訪れるなら、街のあちこちで開かれる週末限定の青空マーケットへ。一番人気のノートルダム大聖堂周辺のマーケットでは、ヨーロッパの雑誌、切手、銀食器や陶器など、お土産にして持って帰りたいものが沢山です。