トンゲレンについて
ベルギーのブリュッセルから電車で2時間、オランダとの国境に近い東部地域にトンゲレン(Tongeren:トンヘレン、トングレンとも)という小さな都市があります。

この都市に世界中からたくさんの人が訪れる理由は主に二つ。ベネルクス(ベルギー・オランダ・ルクセンブルクの総称)最大の蚤の市が開かれる場所であることと、古代ローマからの歴史が残るベルギーで最も古い都市のひとつであることです。
トンゲレンはブリュッセルやアントワープ、ブルージュからは少し離れており決して行きやすい場所ではありませんが、電車でのアクセスは便利です。そのため都市部を朝出発して、日中をトンゲレンで過ごす日帰りの旅が楽しめます。

ヨーロッパの雑貨が好きな人、古代ローマの歴史が好きな人ならば絶対に楽しめる都市です。ベルギー滞在中に一度は訪れてみることをおすすめします。
注)蚤の市は毎週日曜日のみ開催。最大の見どころなので、是非日曜日に行くことをおすすめします。
行き方
【ブリュッセルから】ブリュッセルからトンゲレンへは、直通の快速電車で約1時間半。乗車券も当日買えるため、思い立ったらすぐに行くことができます。
乗車駅:ブリュッセル中央駅(北駅・南駅も通過)
降車駅:トングレン駅(Tongeren)
【アントワープから】アントワープ中央駅からも直通の快速電車が発着しています。所要時間は1時間45分。
路線情報の調べ方と鉄道チケットの買い方は、下記のページをご覧ください。
また、オランダのマーストリヒトとも近く、電車とバスで約1時間です。
おすすめスケジュール
トンゲレン観光のポイントは、蚤の市に合わせたスケジュール。蚤の市は朝7時から午後1時まで開いていることから、朝8~9時、遅くても10時にはトングレン駅に着いているようにします。
初心者向けの蚤の市・マーケットガイドにも書いたのですが、いい品物は朝早くに無くなってしまうのが鉄則。買う気がある方はできるだけ早めに、ただ雰囲気を楽しみたい方は10時でも十分回る時間はあります。(11時以降に着く場合、マーケットはすぐ終わるのでもったいないかなと思います)
理想的には、まず先に蚤の市を見た後で、ちょっと遅めのランチを取り、教会と宝仏殿を見学した後、最後に美術館を訪問するスケジュールをおすすめします。
蚤の市の周りかた
現在のトンゲレンの蚤の市は、 350の屋台型のショップと、40の店舗型のアンティークショップや雑貨店が参加しています。小さな街なのに店舗が40もあるということは、いかにこの街がアンティークショップだらけなのかがわかります。
さらに、普段は体育館に使われている広い建物や、屋根付きの駐車場でも出店しているため、ブリュッセルのジュドバル広場の蚤の市とは異なり、雨の日も開催されます。
トンゲレンの蚤の市は、上の地図のように街のあちこちにポイントが分かれて開催されています。上記のルートで駅から歩けば、全ての蚤の市の見どころを回ることができます。トンゲレンは街自体もとても可愛らしいので、是非街歩きも一緒に楽しんでください。
蚤の市で買えるもの
トンゲレンの中心部にある観光案内所でもらった「蚤の市ガイド」を見ると、トングレンで買えるのはこれらの品々。(括弧の中はオランダ語です)
- アンティーク(antiek)
- ブロカント(brocante)
- ヴィンテージ(vintages)
- コレクティブル(collectorsitems)
- デザイン性が高いもの(design)
これらは一見同じように見えて、厳密に分かれています。詳しくは、初心者向けの蚤の市・マーケットガイドのページで説明していますが、さすがに大きなマーケットらしく、一般的に取り扱われる品物全てを網羅していると言えます。
写真で見る蚤の市の見どころ
トンゲレンの蚤の市の写真を掲載します。この日は朝だけ小雨が降っていたのですが、お昼に近づくにつれて晴れてきて、最終的には道いっぱいにテントが並ぶマーケットになりました。


個人的に一番気に入ったのは、普段は街の体育館として使われている「Eburonenhal」という建物で行われていたマーケット。見た目はレンガ造りの地味目の建物で、まさかここでマーケットが行われているとは…という雰囲気です。

ですが、中に入ってみてびっくり。体育館いっぱいに何列ものお店がテーブルを出し、様々な商品を並べています。可愛いヴィンテージの時計やアクセサリー、そして何よりも良かったのは食器類!made in BelgiumやFranceの、質の良い古いお皿やコーヒーカップのセットがたくさん揃っていました。

実は上の写真は、最後に食器を買うか買わないか迷って再訪した時なので、もう終わりかけて片付けに入っている様子です。最初に9時ごろに訪問した時はもっと盛り上がっていて、ドイツからの団体さんも来ていました。屋内なので天候を気にすることなく、じっくりみて回ることができるのでおすすめです。
でも、ここで銀食器を買うか買わないかあで迷っていた理由は、デルヴォーのバッグがどうしても欲しくてこちらを選んだ後だったからです…。

このお店では値切りに値切ったあとで、裏側にあった在庫まで見せてもらいました(デルヴォーは人気があるため、値切ったと言ってもほんのわずか)。自分が納得できるかできないかが決め手になりますが、ブランドバッグの場合はネットで相場がわかるので便利ですね。全く同じ中古のバッグがオンラインで売られているのを見て、その画面をスマホで見せながら交渉しました。



蚤の市編はこれで終了。この時点で13時くらいになっているのがベストです。この後は午後の予定として、ちょっと遅めのランチとトンゲレンの他の見どころを紹介します。