ブリュッセルで最も有名なアンティークマーケットの一つ、ジュドバル広場の蚤の市(Jeu de Balle)は、観光に便利な場所にあるだけでなく、365日開催していることでも有名です。
蚤の市はフランス語でブロカント(brocant)と言い、気取らないガラクタ品が並ぶマーケットです。高級な掘り出し物を期待して行くよりも、市民の日用品のキッチン用品や小物類などの中古品を探す目的で行きましょう。安いものが中心ですが、中には、古地図や美しい額縁に入った絵画、ファッショナブルな洋服も販売しています。
蚤の市が開催されるジュドバル広場は、ブリュッセル南駅からサブロンエリアの南までを結ぶ「マロル(Marolles)地区」にあります。治安が悪い南駅やアル門(ポルト・ド・アル)にも近いこともあり、かつては寂れて暗い雰囲気でしたが、有名なニューヨークのミートパッキング地区と同じように、最近ではオシャレなカフェやショップが並ぶエリアに変貌を遂げました。(ですが、特に南駅に近づくエリアは注意が必要です。ブリュッセルの治安については、こちらに詳しく書いています)蚤の市に歩いて行く場合は、南駅からではなく中央駅から行くことをおすすめします(そのほうが街並みも綺麗です)。
ジュドバル広場の場所は、グラン・プラスがあるブリュッセルの中心部からは歩いて15分。小便小僧の像がある道をまっすぐ歩くのが近道ですが、おすすめなのは途中にあるサブロン広場に寄り道して行くコース。サブロン広場ではもう一つの蚤の市が開かれるので、一緒に訪れることが可能だからです。
サブロン広場からジュドバル広場までは、主に「Rue Blaes(ブラース通り)」と「Rue Haute(オート通り)」の二つの通りがあります。どちらも、アンティークショップだけでなく、かわいいカフェ、ショップ、ギャラリーがたくさん並ぶので、ぜひ両方の道を通ってみてください。
私が大好きなのは、オート通りにある、ヨーロッパから集めたキッチングッズを売る「La vaisselle au kilo」。たくさんのかわいいお皿に出会えます。蚤の市に向かっているのに、ついこちらでお皿やカトラリーを買って満足してしまったことも。
ジュ・ド・バル広場に着くと、たくさんのテントやスタンドが出店していて、石畳の上に広げたカーペットの上には、ベルギーだけでなく、ヨーロッパの各地から集められたかわいい雑貨たちが並びます。ジュ・ド・バル広場では、本当に様々なものが売られていますが、よく目立つのはやはり雑貨(特に、ベルギーの古い時代の写真やポストカード)、ボタンや布などの手芸用品、小さな置物や銀食器、陶器などです。
古いレコード(ベルギーではVinylと呼ばれます)も多く売っていますが、多くはディスプレイ用でレコード自体は使用不可のものが多いです。聞くのであれば、事前に確認を。周辺には中古レコードショップも多く、そちらの方が手入れされており、実際に聞けるものを販売しています。
観光客が多いため、片言の英語でもやりとりできるのが嬉しいです。お店の人もフレンドリーで、明るい雰囲気ですよ。
掘り出し物狙いなら、週末がオススメ
ジュドバルの蚤の市の特徴は、掘り出し物は週末に集中することと、値札がついていない商品が多く、その気になれば値段の交渉にチャレンジできることです。マナーとしては、大幅な値下げ(半額以下)を要求しない、値下げしてもらった時は一緒に小物も買う、などのちょっとした心遣いがあるとぐっと楽しくなります。ジュ・ド・バル広場の蚤の市
毎日開催。平日は朝7時から午後2時まで、週末は朝7時から午後3時まで。
*日本語のジュ・ド・バルはフランス語の広場の名前「Jeu de Balle」から。ベルギーでは他にも、「Vossenplein」や「Marolles Flea Market」とも呼ばれます。