デュルビュイってどんな町?

「世界でもっとも小さな町」と呼ばれているベルギーのデュルビュイ(Durbuy)。ヨーロッパの最も美しいいなか町の一つとして、ベルギーとその近隣国だけでなく、海外からも多くの人が訪れる有名な観光名所です。
デュルビュイの町と呼ばれる面積はたった2ヘクタールほど。そんな山奥の小さな町に多くの人が足を運ぶのは、深い森の中にひっそりと佇む、この町が中世から持つ変わらない美しさが多くの人の興味を惹きつけているから。
街の中心にそびえるウルセル城をはじめとして、修道院や手工業の工場、邸宅などがの美しい建築物はそのまま残り、今はレストランやホテルなどに利用されています。そしてそれらを取り囲むのは、ベルギー南部のアルデンヌの大自然です。

ベルギーの主要都市であるブリュッセル、アントワープ、ブルージュなどは、いずれも中世の頃から現在まで発展し続けてきました。街中には古い建物もたくさん残されていますが、その一方で、近代的なビルも多く建設されています。
それらと比較してデュルビュイは、町全体がヨーロッパの古き良き時代の雰囲気を保っています。

デュルビュイは、ブリュッセルなどの主要都市から日帰りで行くことが可能。ベルギーののどかな田園風景も一緒に楽しめるおすすめの場所です。
デュルビュイへの行き方

デュルビュイは公共交通機関が無く、電車やバスで行くことはほぼ不可能です。そのため、レンタカーで行くか、観光ツアーに参加するかのどちらかになります。
自由気ままな旅をするなら、レンタカーを借りて行くことをおすすめします。日本で国際免許証を取得する手間はかかりますが、ブリュッセルからデュルビュイまでは2時間ほどののどかなドライブで到着します。高速道路のあとは、基本的に広い道をのんびり走るため、余裕を持って運転することができました。


レンタカーを探すときは、現地のレンタカー会社を一つ一つ探すよりも、日本語でまとめて比較・予約できるサイトを使うことをおすすめします。オートマ車の台数が日本に比べて少ないため、オートマ車で運転したい方は余裕を持って予約してください。
電車とバスで行く方法は、効率が悪いのでおすすめできません。デルビュイがある場所=日本の山奥の村と考えていただくとわかりやすいと思います。くわしくは以下のページを読んでみてください。
デュルビュイ旅行のスケジュール

デュルビュイは小さな町なので、全ての名所を見るとしても1日で十分。ですがせっかくベルギー南部地方に行くのなら、ぜひデュルビュイ周辺のいろいろな観光名所にも行って欲しい!周囲には、車でしか行けない美しい古城や庭園、美しい都市が沢山あります。
日帰りの場合
デュルビュイはオランダやフランスにもアクセスが良いため、天気が良い週末や観光シーズンは駐車場もレストランも混み合います。そのため、日帰りでたっぷり楽しむにはできるだけ朝早くに出発することをおすすめします。
下記のスケジュールのように、午前中にデュルビュイに着き1日を過ごした後、夕方からブリュッセルに向けて出発。途中でブリュッセルとの中間地点にあるナミュールに立ち寄り、美味しいディナーを食べるとゆとりを持って過ごせると思います。
- ブリュッセル8時発~デュルビュイ10~11時着
- デュルビュイでランチ、散策
- デュルビュイ17時発~ナミュール18時着
- ナミュールでディナー(~20時)
- ナミュール発(20時)~ブリュッセル着(21時)
1泊する場合

1泊するスケジュールなら、デュルビュイと一緒に周辺の古城巡りをすることができます。デュルビュイ周辺にはいくつかの有名な古城があり、いずれも車で1時間以内。スケジュールはいろいろと考えられますが、ぜひホテルはデュルビュイで予約してください。おとぎ話のような可愛いホテルが沢山あるだけでなく、町の中はレストランが沢山あり、ディナーの場所にも困りません。
ホテルに泊まった翌日は、午前中にデュルビュイを出発し、2~3つのお城を巡った後にブリュッセルにゆっくり戻るのが理想的です。有名どころのお城なら、以下のスケジュールで行くと無駄が少ないですよ。
1.モダーヴ城
2.ヴェーヴ城
3.アンヌボワ城
2泊以上の場合
2泊できるスケジュールなら、ベルギー南部地方をさらに充実して楽しむことができます。ナミュールやディナンなどの中世の面影が残る都市に立ち寄ったり、古城巡りをした後は、さらに南下してルクセンブルクにも行くことが可能。ベルギービールのブランドで有名なシメイ(CHIMAY)やオルヴァル(ORVAL)に立ち寄り、ビール造りを見学するのもいいかもしれません。

上のスケジュールであげた全ての場所は、(ルクセンブルクを除けば)全て30分~1時間以内で移動できる距離感です。国土が小さいベルギーの利点を生かして、いろいろな場所を訪れてみてください。
デュルビュイで見るべきところ

デュルビュイには、ゆっくり見ても2時間程度で回れる散策ルートが用意されています。この通りに進めば、デュルビュイで行くべき有名な場所は全て網羅できます。このルートに沿って歩きながら、疲れたら近くのカフェやレストランで休憩するのが一番簡単です。
そのため、まずは町の中心部にある観光案内所に行き、無料のマップを受け取ってください。日本人であることを言えば、在庫次第では無料の日本語の解説付きマップがもらえます。

デュルビュイで見るべき場所は、全部で18箇所。途中で、160段の階段を登って行くデュルビュイが見渡せる見晴らし台へのルートがありますが、時間によっては省略可能です。以下の記事で、散策ルートを写真付きで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
上記の散策ルート以外にも、ウルセル城の真下にあるミニゴルフ場(子供から大人まで大人気でした)やカヌー、トレッキングなど、自然の中でのスポーツを楽しむ人も多く、ブリュッセルなどの大都市と比べてリラックスして過ごせます。
日本と繋がるデュルビュイ

遠く離れた日本とベルギー、そのさらに山奥にあるデュルビュイに着いて驚くのは、日本との関係が深いこと。世界一小さな都市のデュルビュイは、日本で世界一小さな都市の埼玉県羽生市の姉妹都市なんです。
そのため、この小さな町にはその名も「羽生プレイス」という小さな一角があり、日本語のメッセージが書かれた石碑が立っています。2019年より天皇・皇后になられた徳仁殿下と雅子様も、1999年にこの地を訪れています。

他にも、観光案内所には日本とベルギーの関係を示す展示がありますし、デュルビュイの公式ウェブサイトには日本との関係が目立つところに書かれています。日本人としてなんだか嬉しくなってしまうほどの強い結びつきなんです。羽生プレイスは、上記の公式ルートにもバッチリ入っていますよ。
デュルビュイのレストラン

デュルビュイは、その小ささと比較してレストランの数が非常に多い場所として知られています。観光地なのである意味当たり前の面もあるのですが、遠くからやってきた私たちをもてなすように、伝統的なベルギー料理から凝ったフュージョン料理を出すレストランまでが揃っています。いわゆるチェーン店が全くと言っていいほど無く、デュルビュイにオリジナリティを持つレストランが多いです。
ここに来たなら、アルデンヌ地方の名産であるビーフや季節の野菜、そしてジビエ(鳥獣)の季節には鹿、イノシシ、ウサギなどの様々な山の幸を味わってください。食事のお供には、デュルビュイのビールMarckloffを飲んでみてください。もう一つの地ビールDurboyseは、かつてデュルビュイで作られていましたが、今は約100km離れたブラッセリーで醸造されています。

デュルビュイのおすすめホテル
デュルビュイの素敵なところは、多くのホテルがレストランを併設していること。同じ建物で時間を気にせず美食を楽しめます。オーベルジュと言われる一部のディナー付きホテルを除けば、他のホテルやレストランでディナーをしても構いません。
BELPLUSのおすすめホテル
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