ベルギーの定番おみやげ:都市別名産ガイド

Hanna
ベルギーのおみやげ

ベルギーの有名都市には、オリジナルの名産があります。地方の歴史や文化とともに育まれた名産品を、ベルギーの思い出と一緒に日本に持ち帰ってみませんか?

アントワープの名産

アントワープのシンボル「手」のグッズ

ントワープの街の名前に由来する巨人の手のチョコレートやバタークッキーは、アントワープおみやげの定番

ントワープの街の名前に由来する巨人の手のチョコレートやバタークッキーは、アントワープおみやげの定番©Antwerpen Toerisme en Congres

アントワープのシンボルは、伝説の巨人、アンチゴーヌの「手」。アントワープという名前は、ローマ戦士ブラボーがアントワープを流れるスヘルデ川にいた巨人アンチゴーヌの手(Ant)を切り落として川に投げた(werpen)が由来であると言われています。そのため、アントワープの街じゅうには「手」をモチーフにしたお菓子がたくさん。

中でもクッキーは人気で、アントワープの風景が描かれた缶入りタイプがおすすめです。中心部にはギフトショップが多く、お土産を買うのには困りませんし、アントワープ中央駅も「手」にちなんだお土産が豊富です。

ナポレオン・ボンボン

ベルギーのエリア別おみやげガイド

ナポレオン・ボンボンのフランボワーズ味は、フランボワーズのベルギービールと合わせると素敵なお土産に。

アントワープのお菓子屋さん「In Den Gouden Bol」が考案した、カラフルなキャンディ「ナポレオン・ボンボン」。ナポレオンが愛用していたというわけでなく、その当時、同じアントワープのショコラティエが「シーザー」という名前のチョコレートを販売したのを見たオーナーが、有名人の名前をつけようと考えて「ナポレオン」と呼ぶことにしたのだとか。キャンディは一つ一つが包装されているので大人数でも分けやすく、スーパーでも手軽に手に入る気軽なお土産として重宝します。

ゲントの名産

キュベルドン

ショップの他にも、街角のキュベルドン販売スタンドでも買うことができます。©VisitFlanders

ショップの他にも、街角のキュベルドン販売スタンドでも買うことができます。©VisitFlanders

ゲントを歩いていてよく見かけるのが、カラフルな三角形のキャンディたち。このかわいいお菓子には、「キュベルドン」名前が付いています。キュベルドンという名前は、オランダ語の「コーン」から来ていますが、この形が鼻にも似ているため「Gentse neusjes(ゲントの鼻)」とも呼ばれています。

©Milo Profi

カラフルな色の元はジュース。オリジナルは紫色です。©Milo Profi

一番人気の紫色はラズベリージュースを練りこんでいるため。中のラズベリーシロップはかなり濃いです。4-5日をかけて伝統的な製法で作られます。もともとは薬用シロップが起源ということもあり、昔の人は薬代わりにもしていたそう。

Tierenteynのマスタード

1790年から続くマスタードのお店。可愛い瓶のデザインにも注目。

1790年から続くマスタードのお店。可愛い瓶のデザインにも注目。

もうひとつのゲント生まれの名産は、1790年創業のブランドierenteynが販売するマスタード。味にこだわるマスタードのほか、スパイス、ピクルス類も販売しています。ゲントの街を彩る可愛いハーフムーンのロゴも魅力です。ゲントのおみやげ屋さんやスーパーで主に販売されてます。

ブルージュの名産

ブルージュのレース屋さん © Michel Vaerewijck

ブルージュのレース屋さん © Michel Vaerewijck

中世から続くブルージュの特産品といえば、ボビンレース。街の中心には幾つかのレース専門店があり、お土産にぴったりのちょっとした小物から、額に入れて飾りたいレースの芸術品まで、様々なレースのおみやげが手に入ります。ただ、あまりに安いものはMade in Belgiumでは無いので、最近ではブルージュでも、本当のベルギー産レースが買えるお店の人気が高まっています。

ブリュッセルのおみやげ

ブリュッセルはベルギー国内や国外の様々なショップが集まる場所のため、この土地の名産という概念がほぼありません。ブリュッセル発祥で、他のエリアであまり売られていないお土産には、以下のようなものがあります。

スペキュロス

日本にも出店している人気のお菓子やさん、メゾン・ダンドワ。グラン・プラスのすぐ近くにある瀟洒なショップでは、1829年から作られるクッキーを買うことができます。ショップエリア、2階のティールームともにいつも観光客で混んでいるので、開店直後や閉店直前に行くことをおすすめします。

マグリット関連グッズ

マグリット美術館マグリットの家の両方があるブリュッセルでは、マグリット美術館のギフトショップで販売されているグッズが人気。文房具、キッチン用品など、美術館らしくデザイン性の高いアイテムが魅力です。

マグリットのグッズは、美術館を除いては一部の認定された店舗でしか買うことができません。それ以外で販売されているグッズはすべて非公式となるので注意してください。

ディナンの名産

ベルギー南部、シタデルから見下ろす街並みが美しいディナンの名産は、「クック・ド・ディナン(Couque de Dinant)」と呼ばれる固焼きビスケット。ベルギーの田園地帯やディナンの風景が模られたクック・ド・ディナンは、お土産にぴったりです。「ヨーロッパ一固いビスケット」と言われるほどの固さなので、歯の弱い方は注意。

クック・ド・ディナンを売るお店としては、メインの通りにある老舗専門店「Jacobs」が人気ですが、他のブーランジェリー(パン屋)やコンフェクショナリー(お菓子店)でも販売されています。

リエージュの名産

フルーツシロップは、好き嫌いが分かれる味。

フルーツシロップは、好き嫌いが分かれる味。

Haspengouw地方は、昔から新鮮なフルーツで有名です。その地方の洋梨、りんご、デーツなどを煮詰めて作ったシロップ「Le Sirop De Liège」は、ベルギーの朝食のテーブルに必ずあるアイテムです。ホテルに泊まると、朝食のバターやコンフィチュールの隣には、このシロップのミニサイズがあります。パンにつけて食べるほか、ジビエのソースなどで使われています。

「リエージュのシロップ」という名前ですが、現在はベルギーのスーパーや、空港のギフトショップでも販売されている人気のグルメ商品です。日本の成城石井でも販売されていました。

有名ブランドのご当地バージョンに注目

ジュールス・デストルーパーのブルージュ限定ボックスに入ったクッキーセット。

ジュールス・デストルーパーのブルージュ限定ボックスに入ったクッキーセット。

ノイハウスやジュールス・デストルーパーなどの各地に店舗を持つ有名ブランドでは、そのエリアの店舗でしか手に入らない「ご当地チョコレートセット」を販売しています。また、ブルージュのチョコレート・ラインでは、各エリアの名産と組み合わせた「ベルギーの味」アソートセットも販売中。ブリュッセルでは各エリアのセットをまとめて売っていることも多いため、現地で買い忘れた時は、ブリュッセルのお店も覗いてみてください。

ご当地スターバックスはいかが?

ブリュッセル、ブルージュ、アントワープ、ブルージュ、ゲントにスターバックスでは、エリアの名前入りマグやタンブラーを販売しています。以前はいかにも観光地のマグ(観光名所が並んでいる)というデザインだったのですが、最近のデザインはかなりおしゃれになっていました。旅の思い出に、自分で使っても楽しいアイテムです。

WRITER

Hanna

ベルギー・ルーヴェン大学卒業。現在はアントワープを拠点に日本とベルギーを行き来する生活を送る。趣味はベルギーのレストラン巡りと、カフェのテラス席でのビールを飲みながらのおしゃべり。