聖カルロス・ボロメウス教会について
フランダースの犬の最後のシーンの舞台となったノートルダム大聖堂が有名なアントワープですが、個人的に美しさでは一番と思うのが、大聖堂のすぐ近くにある、この聖カルロス・ボロメウス教会です。 [caption id="attachment_16193" align="aligncenter" width="1000"]
ルーベンスの祭壇画『聖なる家族の帰還』を展示

ルーベンスによるカルロス・ボロメウス教会の祭壇画「聖なる家族の帰還」
この教会は、ルーベンスが絵画や天井の壁画、ファサードの装飾などに携わっていましたが、1718年の火災で作品のほとんどを焼失してしまいます。主祭壇用にルーベンスが描いた『聖母昇天』と『聖イグナティウス・デ・ロヨラと聖フランシスコ・ザビエル』は、現在ウィーンにあるそう。ですが2017年6月23日、ルーベンスの『聖なる家族の帰還』が教会に戻ってきました!1620年~1624年頃に描かれた絵で、ほぼ250年ぶりに戻ってきたそう。メトロポリタン美術館が所有していたこともありました。現在は、かつての場所と同じヨセフ・チャペルの祭壇画として公開中です。

2階からの眺め。窓に沿って絵画が並べられています。
カトリック教会を象徴するファサード(正面外観)

実際の建物のサイズよりも大きいファサードは、周りの人々を惹きつけるため
「IHS(イエスズ会の紋章)」が記された教会正面は、見る人全てを圧倒します。建物より高く造られた巨大なファサードには、コリント様式の柱(1階)とドーリア様式の柱(2階)が層を成すダイナミックなデザイン、楽器や人物の様々な彫像などが配置されています。この教会の前は小さな広場になっているため、より一層印象的です。
中央祭壇から二つの礼拝堂へ、そして2階へ

中央祭壇の絵はコルネーリス・シュット作の「聖母マリアの即位」です。
カルロス・ボロメウスは典型的なイエスズ会教会であり、中央に一番目立つ祭壇があり、その両側に二つの礼拝堂があります。
まずは目を惹きつけられる中央祭壇で、コルネーリス・シュット作の「聖母マリアの即位」(The coronation of Mary)」を見てください。その後、向かって右側にあるのが聖母マリア礼拝堂で、左側にあるのが聖イグネシアス礼拝堂です。

2階からの眺めもとても美しいです。身廊にある絵画も見応えがあります。
教会でクラシック音楽を聴けるチャンス

一つ一つの装飾が芸術品である教会。絵画だけでなく、彫像にも注目
レース博物館でベルギー名物のレース編みを
教会の隣りには、付属のレース博物館があります。サイズが9m×78cmと特大サイズの、17世紀に作られた聖イグナティウスの人生を描いたレース作品も展示されていますよ。レース博物館は水曜のみ公開なので、どうしても見たい方は日程を調節して訪れてみてください。予約をすると確実です。
カルロス・ボロメウス周辺の見どころ

カルロス・ボロメウス教会と聖母大聖堂(ノートルダム大聖堂)つなぐ道にある可愛い雑貨屋さん。
また、ノートルダム大聖堂の真横には、キリスト教の彫像が並ぶ人気カフェ「‘t Elfde Gebod」があります。ルーベンス散策の後にぴったりの場所なので、ぜひ足を運んでみてください。下記の記事で詳しく紹介しています。
基本情報
- 名称
- 聖カルロス・ボロメウス教会
Sint-Carolus Borromeuskerk
- 住所
- Hendrik Conscienceplein 6, 2000 Antwerpen
( 地図アプリで場所と行き方を見る)
- 最寄駅
- Antwerpen Sint-Katelijne駅(トラム11・12番、バス24番)
- 営業時間
- 月曜日〜金曜日:10:00~12:30、14:00~17:00 レース博物館は水曜日:10:00~12:00、14:00〜16:00
- 休業日
- 土曜日、日曜日、祝日(日曜日、祝日はミサあり)
- 料金
- 2ユーロ(レース博物館のみ)
- トイレ
- 有
- URL
- 公式サイト