「日本で行ったからいいや」って思っていませんか?
ベルギービール好きな方なら、一度はあの「ピンクの象のビール」を飲んだことがあると思います。ちょっと笑っているように見えるほのぼのした雰囲気の象に、白い瓶のあのビールの名前は「デリリウム・トレメンス」。ブリュワリー自体はベルギー郊外のメレという静かな街にありますが、ベルギー国内や、日本を含む国外に数店舗のビアカフェを構えています。
東京には数店舗あることから、すでにそれらのお店に足を運んだり、またはデリリウム・トレメンスを日本でよく飲んでいる方も多いと思います。だからベルギーに行っても、デリリウム・カフェは行かなくてもいいかな?と思っている方がいたら、声を大にしてちょっと待ってと言いたいです。
赤坂や虎ノ門にある店舗もとても雰囲気がいいですが、ブリュッセルにある本場のデリリウム・カフェは一味違います。このカフェは、世界中の2400種類近くのビールが飲めるビアカフェとして、なんとギネスブックにも登録されているんです。
ブリュッセル本店は、グラン・プラスからたった3分の好立地のため、観光の後で気軽に立ち寄ることができます。(この周辺はホテルも多いので、デリリウム・カフェに行く!深夜まで飲み明かす!という方は、ホテルをこの近くに予約すると安心です。)
カフェがある通りは、昔ながらのヨーロッパの街並みが残る細い石畳の道。しばらく歩くと、あのお馴染みのピンクの象の看板が見えてきます。
カフェに入って驚くのは、天井を埋め尽くす丸い飾りの数々。昔からお店で使われているメタルの看板を飾りに使っているんです。ひとつひとつのデザインやペイントの剥げ具合から、これは古い、新しいということを話し合っていると、親切なスタッフが「どんなビールを探しているの?」と聞いてくれました。
そう、このカフェは、どのビールにしようかわからない〜という迷えるビールの子羊たちから好みを聞き出し、ピッタリのビールをすすめてくれる親切なスタッフがいるんです。働く人は英語はもちろん、ベルギーの公用語であるフランス語・オランダ語・ドイツ語もペラペラ。あらゆる人に多言語でスラスラと説明している姿は、英語もほとんど話せない私にとってはスゴイの一言でした。
テーブル席やカウンター席もありますが、一番ベルギーっぽさを味わうなら、ビールの樽でできた「樽テーブル」の席へ。このような、昔の木材で作った=茶色い内装のカフェは、ベルギーでは「ブラウンカフェ」とも呼ばれます。古き良き時代を感じさせる木のカウンターやアンティーク雑貨を見ているだけでも楽しいです。
隣の席同士が近いので、何かの折に自然と乾杯が始まります。私たちの隣はイタリアからのグループで、注文時から大騒ぎ、ビールを飲んでさらに大騒ぎなのが面白かったです。静かにビールを飲む大人のビアカフェもブリュッセルにはありますが、このデリリウム・カフェは、みんなでビールを飲んでワイワイ騒ごう!という人が集まるカフェ。お客さんも観光客が中心なので、ベルギー度が高いとは言い難いですが、世界じゅうの旅行者に会える楽しい場所であることは間違いありません。
あの日本のビールも!?
デリリウム・カフェは、ベルギービールだけでなく、世界中のビールやアルコールを揃えています。その中には、あの日本のビールもありました。このカフェにセレクトされたビールは一体何か気になりませんか?その答えは是非、カフェに実際に足を運んで確かめてみてください。
デリリウム・カフェ(Delirium Cafe)
ビアカフェって、結局ビールなの?カフェなの?
日本にはない特別な響きの「ビアカフェ」は、カフェと名前がつきながらも、実はコーヒーを飲みに行く人はほとんどいません。ビアカフェと聞いてベルギーの地元っ子が連想するのは、「ビールの種類がたくさんある店」。一般的には100種類以上ビールがあると「ビアカフェ」と呼ばれることが多いです。(100種類だとビアカフェの中では少ない方です!
一般的なレストランやカフェでも、常時10~20種類以上のビールのブランドを揃えているベルギーだからこそ、ビアカフェは自分たちのビールの品揃えに自信を持っています。ビアカフェと普通のカフェの違いや、日本にはない「同性愛者専用カフェ」など、カフェの区分については下記をごらんください。