ベルギーは美食の国と言われますが、食生活は日本と全く違うため、やはり名物といわれるものの全てを美味しく感じるわけではありません。

見た目はかわいいけど極甘のマジパン
反対に「日本よりおいしい」と感じるのは、やはり定番のチョコレートやワッフル、ベルギービールなどですが、どれでも必ずおいしいというわけではなく、ちょっと残念な味だったり、日本人の口には合わなかったりするものも。そこで、BELPLUS編集部内で「これは美味しかったね」とよく話題に出るベルギーのおいしい食べ物ベスト5をご紹介します。味覚には個人差がありますが、旅行中に迷った時のお役に立てれば幸いです。
5位: ベルギーフライドポテト

何種類ものソースが選べます。
出来立てのおいしいポテトを食べるなら、やはり回転が早い人気店に行くのが一番。一度に大量にあげるので、並んでいても思ったより早く順番が回ってきます。おすすめは、ブリュッセルでは、グランプラスのすぐ近くにある「Fritland」と、ちょっと郊外ですが地元っ子の行列が絶えないイクセル地区の「Frit Flagey」がおすすめ。

ブリュッセルの人気店Fritlandは行列必至。

どの時間帯に行っても地元っ子で賑わうFrit Flagey。中心部からは離れていますが、メトロを使えばあっという間。
ブルージュでは、中心部に建つ世界遺産の鐘楼の真下に並ぶ2店。この2店は「因縁のライバル」としてベルギーでも有名で、どちらがおいしいフライドポテトを作れるかのプライドをかけて日々競争しています。どちらに並ぶかは、あなた次第。

レストランでは付け合せとして登場します。おいしい料理のお店は、やはりポテトもおいしいです。
また、ポテトはおやつとして単品で食べることもありますが、普通にランチやディナーでメインと一緒に「ご飯がわり」に食べることも普通にあります。レストランでメイン料理を頼んだら、付け合わせとしてフライドポテト、パン、コロッケ、マッシュポテト、野菜、ご飯などから選ぶことが多いのですが、フライドポテトを頼む地元っ子が本当に多い!毎日揚げ物はちょっとなぁと思いながらも、結構美味しいので食べてしまうのですが。
また、フライドポテト専門店ではないのですがこちらのグルメバーガー店のポテトは美味しくておすすめです。
4位: ベルギーワッフル

ブリュッセル風ワッフルはカフェでナイフとフォークで食べます。お好みのフルーツで。

リエージュ風ワッフルは駅や屋台でおやつとして食べる定番。
ベルギーで食べられるワッフルには2種類あります。薄くふわっとした食感で、お皿でクリームやフルーツを添えて食べる「ブリュッセル風ワッフル」と、厚さがありどっしりとした食感で、紙やプラスチックのトレーで食べる「リエージュ風ワッフル」です。ベルギーではこれらは別々の食べ物として考えられています。滞在中は、ぜひ2つの味の違いを比べてみてください。
ブリュッセル風ワッフルはベルギーのカフェで、リエージュ風ワッフルは駅や大通りの屋台なので食べることができますが、両方を一度に味わってみるなら、ブリュッセルの老舗「Maison Dandoy」ギャルリー・サンチュベール店のサロンがおすすめ(古くからあるグラン・プラスの近くのお店は混んでいて入りづらい。Dandoyはブリュッセルに数店あるので、離れたお店も探してみてください)。人気のお店なのでいつも混み合っていますが、日本語メニューもあるため気軽に注文できます。

シンプルなワッフルだからこそ、素材の味が楽しめます。

ベルギーのベーカリー「Panos」も手軽にワッフルが食べられるお店
3位: カルボネードフラマンド(牛肉のビール煮込み)
オランダ語:Stoofvlees フランス語:Carbonade flamande

どのビールを使うかで味が分かれるカルボネード・フラマンド。
カルボネードフラマンドとは、牛肉をビールで煮込んだベルギーの郷土料理です。見た目はビーフシチューにそっくりですが、とろみが少なく、何より特徴的なのはビールの芳醇な香りと、ビールで煮込むことでトロトロに柔らかくなった牛肉の組み合わせ。有名な料理なので、ベルギーのほとんどのレストランで見つけることができます。
味の決めてとなるのは、やはり何百種類もあるベルギービール。シメイやオルヴァルなど有名な黒ビールのものがよく使われています。日本では結構値段が高く、バーでゆっくり楽しむというイメージのベルギービールですが、本国では水替わりに煮込みに使ってしまうなんて、文化の差を感じる一皿です(日本でももっと安ければ…)。
カルボネードフラマンドの美味しいレストランはたくさんありますが、ブリュッセル中心部にあり、気軽に入れて、サービスも良く、なおかつ味も雰囲気も最高なのは「nuetnigenough」。ベルギー郷土料理が中心のお店ですが、観光客ではなくブリュッセルっ子で賑わっています。
2位: 小エビのコロッケ
オランダ語:Garnalenkroketten フランス語:Croquettes De Crevettes

エビは北海で獲れる綺麗なピンク色です。
小エビのコロッケも、上にあげたカルボネードフラマンドと同様、多くのレストランで目にすることができます。多くは前菜としてメニューに載っていますが、メインとして食べることも。マヨネーズやケチャップなどを付け合せに出されますが、小エビの味自体が濃厚なので、ソースはあまり必要ありません。ベルギーだからこその北海のシーフード料理の代表的な一つです。
1位: ムール貝のワイン蒸し

堂々の1位。やっぱりこれしかない、ムール貝のワイン蒸し。
そしてダントツの1位は、ベルギーで食べられる出来立てのムール貝のワイン蒸し。日本ではムール貝はほぼ冷凍の輸入物しか手に入りませんが、ベルギーは北海と接していることから、獲れたての新鮮なムール貝の味わいを楽しめます。価格も安く、日本のレストランで食べるものの半額以下。値段は同じくらいで、量が倍になってサーブされる感じです。
ビールが有名すぎて、ワインの出番があまりないベルギーですが、ワイン蒸しは絶対に白ワインだけのシンプルな味付けがおすすめ。ムール貝が持つ繊細な旨味が堪能できます。ムール貝の蒸し料理は人気なため、お店によっては選択肢を増やすべく中には「ロブスタービスク味」や「カレー味」などすごいものもありますが、ムール貝の味がわからなくなってしまうのでおすすめできません。

シーズンは冬。日本では輸入した冷凍物が多いですが、こちらは産地直送なので生

あまったスープは塩気が濃すぎることが多いので、パンにつけて食べるとちょうどいいです
ムール貝のおいしいお店はいろいろありますが、初めてのベルギーでも気軽に入りやすくて、お店の人も親切な「シェ・レオン」が一番おすすめです。ガイドブックにも必ず掲載されている人気店ですが、決して観光客向けというわけではなく、味はかなりの本格派。一人旅から家族連れまで入りやすい雰囲気です。ベルギー名物料理をいろいろと気軽に味わうためのコース料理もあります。