パリからアントワープへは鉄道で2時間
ベルギーは特に小さな国のため、パリやオランダ、ドイツと組み合わせて複数国を旅行する日程を組まれている方も多いです。特にフランスのパリを観光した後でベルギーに移動するのは、2つの都市の距離が近く、移動がしやすいことから人気の組み合わせです。
ベルギーが初めてという方にはまずブリュッセルをおすすめしますが、ブリュッセルの他にももう一都市行きたい、パリとは違うオランダ語圏の都市に行ってみたい、そして何より「フランダースの犬が好き」という方には、ネロとパトラッシュの教会があるアントワープをおすすめします。

アントワープ市役所前。夏は広場にテーブルが並びます。
アントワープは、中心部にあるノートルダム大聖堂、世界一美しい駅ランキング常連のアントワープ中央駅など、パリとは違う建築様式がたくさん見られます。
アントワープへは、パリ北駅から高速鉄道THALYS(タリス)を使って乗り換え無しで行くことができます。タリスは全席指定のため、あらかじめチケットを購入する必要があります。ここでは、日本語でタリスのチケットを予約する方法を説明します。
THALYS(タリス)って?
THALYS(タリス)とは、パリの北駅(PARIS NORD)とアントワープ駅(ANTWERP CENTRAL)を結ぶ特急電車です。日本の新幹線と同様に、都市間を高速で移動することができます。パリ北駅からアントワープ駅は、直行便で2時間。終日1~2時間おきに運行するため、朝から夜まで好きな時間帯を選ぶことができます。

タリスはベルギーとフランスを結ぶ高速電車で、通勤にも使われています。
新幹線と違うのは、タリスは全席指定であることと、様々な座席プランや早割、特割によって料金が変化すること。このあたりは飛行機とよく似ています。
どの席を予約するにしても、できるだけ早めの予約がおすすめ(旅行日の90日前から予約できます)。乗車日まで2週間を切ると、料金が割高になります。そのため、ヨーロッパ旅行を計画されている方は、出発前に日本から予約するのが一番お得です。
タリスのチケットを日本語で事前予約
タリスのチケットは、Omio(オミオ)公式サイトより日本語で予約できます。Omioはヨーロッパ全域の鉄道チケットを販売するサイトで、パリ〜アントワープ間のTHALYS(タリス)チケットだけでなく、ヨーロッパ全域で使えるユーレイルパスなどのお得なチケットもここで買うことができます。
パリ〜アントワープ間のTHALYS(タリス)チケットを買うには、まずOmio(オミオ)公式サイト>に行き、行き先と人数、往復か片道か、旅行予定日を入力します。出発駅・到着駅には、日本語で「パリ」「アントワープ」と入力すると、候補名が表示されます。
*「特別優待カード」は、欧州全体で使えるフリーパスを購入した人だけ選択してください。フリーパスを持っている場合、わずかな追加料金のみでタリスに乗車できます。
「検索」ボタンをクリックすると、その時間帯に乗車可能なタリスの座席と金額が表示されます。往復で購入する場合、まずは行きの便(Inbound)を選び、次に帰りの便(Return)を選択します。

まずは行きの便を選択。格安料金で購入するには早めの予約を
ここで気をつけていただきたいのが、パリ〜アントワープは直行便の他にブリュッセル南駅での乗り換え便も検索結果に表示されることです。直行便の方が絶対に楽なので、直行便を選んでください。
行きと帰りの電車を選択したあとは、座席のクラス(一等、二等、プレミアム)と窓側・通路側の希望を入力します。タリスの一等車の座席の座りごごちや食事内容はこの記事の下にありますので参考にしてみてください。

クラスを変更することで追加料金が発生します。
セミフレックスとはキャンセル可能なチケットのことです。タリスの場合は、7日前までは全額返金可能、その後はキャンセル料金が随時かかっていきます。
次に、乗車する人の情報を入力します。当日はパスポートと一緒にチェックされる可能性があるので、パスポートを同じ名前をローマ字入力してください。また、Thalys the cardはタリスをよく使う人の会員カードのため、ほとんどの方は空欄になります。
入力する情報が多くてあせりますが、一度選んだチケットは20分ほどはあなたのために一時的に確保されているため、安心してゆっくり入力してください。

GoogleやFacebookのアカウントと連携してログイン情報を自動入力することもできます。
次に支払い金額を確認し、クレジットカード情報を入力します。クレジットカード、Paypal、Google Payに対応しています。日本のJCBカード(海外では使えないことが多い)が利用できるのもOmioのポイントです。

日本のJCBカードやGoogle Payでの支払いに対応しているのが嬉しいです
支払いが完了すると、Omioからメールでモバイルチケットまたは予約確認コードが書かれたメールが届きます。これで購入手続きは完了です。
乗車当日の流れ

タリスの出発ホームはサインが表示されています。
モバイルチケットを受け取った場合は、乗車当日はタリスの乗り場に直接行くだけです。
予約確認コードを受け取った場合は、そして現地に到着してから、パリ北駅やブリュッセル南駅に設置している自動発券機で予約番号を入力し、その場でチケットを印刷します(出発直前でも印刷できます。所要時間は2~3分)。

予約番号とチケットを引き換える券売機は駅のあちこちにあります。「Collect a booking」を選び、予約番号を入れるだけです。
乗車当日は、モバイルチケットまたは印刷したチケットを持ってタリスが出発するホームまで行き、そのまま乗車します。普通の電車に乗るのと同じ感覚です。自分の乗る車両の前にタリスの制服を来た人が立っている場合は、その人にチケットを見せてから乗車します。
1等・プレミアム席では食事のサービスあり
「世界の車窓から」でもおなじみのヨーロッパ鉄道の旅。THALYS(タリス)には1等・2等・プレミアムの座席クラスがあり、1等以上の場合は座席での食事のサービス、2等の場合でも車両内にバーがあります。短い移動時間でも食事がサーブされるため、特別な気分を味わいたい方は是非1等を。
食事は時間帯によって変わります。朝はクロワッサン付きのコンチネンタルブレックファストで、昼と夜はメイン(肉、魚、ベジタリアンメニューから選べます)にスターターとデザートが付きます。自分が乗車した時は夜のコースでしたが、フランスのチーズを何種類か選ぶことができました。そのほかの時間帯は、軽食やフルーツとなります。

朝の時間帯に乗車した場合の食事の例。
キャンセルや日程変更は?わからないことは?
一度購入したチケットのキャンセルや日程変更、その他乗車に関する質問は、Omio公式サイトのアカウントページで日本語で行うことができます。英語でのメールや電話による問い合わせはなく、急な予定変更でも現地ですぐに対応できるところが本当に便利です。
キャンセルや変更には手数料がかかる場合がありますが、購入した乗車券のタイプによって様々なため、不安な場合はチケット購入時の「キャンセルについて」を確認してください。