ルーベンスの友人だった名士の邸宅、ロコックス邸へ

Snijders & Rockox huis
BELPLUS編集部

ロコックス邸について

17世紀にアントワープの市長を務めた名士・ニコラス・ロコックス(1560-1640) の邸宅を改装した美術館です。ここには、ルーベンスやブリューゲルの作品を代表とする彼の私的コレクションだけでなく、当時の富豪の生活が垣間見れる貴重なタペストリーや書籍等も展示されています。また、2019年まで改装中のアントワープ王立美術館の作品の一部もここで見ることができます。 アントワープ駅から中心部に向かって10分ほど歩くと、ロコックス邸が見えてきます。当時の彼の地位と財力を示す豪邸のファサード(正面)を飾る石の彫刻には、ロコックスの名前と共に、彼がアントワープの市長を長年勤めていたことがオランダ語で刻まれています。 [caption id="attachment_13015" align="aligncenter" width="760"]アントワープのロコックス邸の展示の様子 photo credit: stijn Rockoxhuis: fireplace via photopin (license)[/caption] ルーベンスのパトロンであり友人でもあったロコックス。そのため、この美術館では貴重なルーベンスの作品が見られることで知られていますが、他にもブリューゲル(息子)が、父の作品「ネーデルラントの諺」をそっくりに模写した絵画が展示されています(父の作品はベルリンの美術館が所蔵)。 当時のベルギーやオランダに伝承していた100以上のことわざを一つの絵の中で表現したものです。ことわざには日本のものと似ているものもあり、文化の比較が楽しめます。 [caption id="attachment_13022" align="aligncenter" width="760"]Netherlandish Proverbs, Pieter Brueghel (CC0) Netherlandish Proverbs, Pieter Brueghel (CC0)[/caption] 実は、この「ネーデルラントの諺」のオリジナルはブリューゲル(父)の作品で、ロコックス邸に展示されているのは、息子が父の作品を完全にコピーしたもの。父の作品は、ドイツ・ベルリンの美術館に展示されています。

基本情報

名称
ロコックス邸
Snijders & Rockox huis
住所
Keizerstraat 10-12, 2000 Antwerp
( 地図アプリで場所と行き方を見る)
最寄駅
アントワープ中央駅(鉄道)
営業時間
10:00 ~ 17:00
休業日
月曜日、1月1日、5月1日、キリスト昇天祭, 11月1日、12月25日(イースターの翌月曜日と聖霊降臨祭の翌月曜日は開館)
料金
アントワープシティカード の利用で入場料が無料になります
大人:8ユーロ 19~25歳または60歳以上:6ユーロ 25歳以上で学生カード保持者:6ユーロ 18歳以下:無料
トイレ
URL
公式サイト
*2019年時点の情報です。(ご利用上の注意)

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