フランドル地方とは、ベルギーの国土の北半分を占める地域のことです。多言語国家のベルギーに順じて、日本語では他にもフランデレン地方、フラマン地方などとも訳されています。
ベルギーの中央に位置する首都ブリュッセルのあたりで横線を引くと、国土が北と南に分かれます。この北部と南部はもともとは違う国だったため、使用言語も異なります。(ブリュッセルは南部地方と同じフランス語がメインですが、ブリュッセル地方として独立し、現在は二か国語が公平に扱われるようになっています)

フランドル地方の特徴は、中世時代から工業や水運業などで栄えた大都市を多く有すること。「フランダースの犬」で知られるアントワープや、中世時代はヨーロッパでもっとも盛えた運河の都市ブルージュ、世界最古のカトリック大学を有するルーヴェンなど、古代の街並みと現代的な文化が調和した観光都市が特に有名です。
一般的に「ベルギー観光」といえば、北部都市を訪れるものが中心です。これらの都市は鉄道でのアクセスもとても良いので、個人でも簡単に回ることができます。
国土が小さいため、ベルギー南部(ワロン・ワロニア)地方へのアクセスも簡単。特にリエージュやナミュールへは鉄道でも簡単に行くことができます。