多くの有名ショコラティエが店を構えるギャルリー。店内のランプにもアールヌーヴォーの影響が。

ベルギーで買ったおみやげ 免税対象品と免税手続きガイド

BELPLUS編集部
ベルギーのおみやげ

免税のしくみ

ベルギーで買ったものが「免税」となる場合があります。免税とは、その国に一時的にしか滞在しない旅行者に対しては、買った物に対して税金をかけないという国際的な制度です。

といっても、自動的に税金が免除になるわけではなく、まずは税込金額で商品を買い、帰国前に空港で免税申告手続を行うことで、税金分が払い戻されるという流れになります。

ベルギーは日本より税金が高く、ほとんどの商品にはVATと呼ばれる付加価値税(消費税のようなもの)が21%も課税されます(食品や本は6%)。自分で免税を申告しない限りは、払った税金は戻ってきません。そのため、帰国前に忘れずに申告手続きを行ってください。

免税の対象

ベルギー国内の免税(タックスフリー)加盟店で、1日に1店舗で125.01 EUR以上の買い物をした場合です。
ベルギーの大きなおみやげ店や高級ブランドショップのほとんどがタックスフリー加盟店です。
このようなお店は、わかりやすくドアや店内にサインがあります。

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お店にこのどちらかのサインがあればタックスフリー加盟店です。 お店にこのいずれかのサインがあればタックスフリー加盟店です。

未使用の状態が原則

旅行中にかわいいバッグや靴を買った場合、せっかくだからすぐにでも使いたいところですが、免税は未使用品のみが対象となります。そのため、レシートや免税書類を準備していたとしても、開封して使ってしまったものには税金が返ってきません。日本に持ち帰るまでは箱や紙袋に入れたままにしてください。(そこまで厳密にチェックされていない感じですが…)

免税の流れ1:商品購入時の手続き

まず商品を買う際に、「この商品を免税します(タックスフリー、プリーズ)」と言って免税書類(Tax Free Form)をもらう必要があります。海外からの観光客に慣れているお店であれば事前に準備してくれる場合もありますが、自己申告が原則なので、購入時にレジの前で言うのが一般的です。

免税書類は、白と青の2枚あります。自分の名前(名 姓の順)、日本の住所、メールアドレス、パスポート番号をアルファベットで入力します。最後に自分のサインをして、お店の人にも確認してもらいます。

商品によってはお店の人が記入しなければいけない項目もあるので、書類は持ち帰らずにその場で記入してください。最後に、お店でレシートと免税書類を受け取り手続き完了です。

書類の記入例です 書類は青と白の2種類です ©globalblue.com

©globalblue.com

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1−7すべての項目を記入します ©globalblue.com

免税の流れ2:空港での手続き(直行便で帰国する場合)

最後に、帰国前の空港で免税申告と返金金額の受け取りを行います。

手続きに必要なもの

直行便で日本に戻る場合は、ブリュッセル空港で免税手続きを行います。免税手続きに必要なものは下記の通りです。

・パスポート
・航空券(オンラインチケットでも可)
・申告フォーム
・レシート
・購入した商品

ブリュッセルには免税手続きを行える場所が、ゲート通過前とゲート通過後にそれぞれ一箇所ずつあります。スーツケースに入れる大きな商品はゲート前、手荷物に入るような小型の商品(財布やアクセサリーなど)はゲートを通過した後に行うように誘導されます。

大型商品の免税手続き

免税手続き時には購入した商品を担当者に見せる必要があるため、スーツケースに入れてカウンターで預けたいものは、まずは空港に着いたら最初に免税手続きを行い、返金完了後に商品をスーツケースに入れて、その後で荷物を預ける流れになります。航空券の提示が必要なため、チェックインは、免税手続までにオンラインで済ませるようにしてください。

ブリュッセル空港の免税カウンターは、出発ロビー中央奥の「VAT Recovery / CUSTOMS」というところにあります。

ブリュッセル空港の免税手続きカウンター

壁に大きな文字で案内があるのでわかりやすいです。

この行列の仕切りを見てもわかるように、タイミングによっては長蛇の列が発生します。また、写真からはわかりませんが、この奥にも「免税申告カウンター」と「返金カウンター」が分かれており、それぞれに列ができています。前の人の書類の不備で列が動かないことも多々あるため、心配な方は出発時刻の3時間前を目安に手続きを行ってください。

免税カウンターの奥にあるVAT Refundと書かれている部屋に行き、担当者に買った商品、レシート、パスポートを見せて、免税書類にスタンプを押してもらいます。レシートだけでは、免税はできません。必ず、商品を見せる必要があります。

VAT Recoveryと書いてあるのが「税金の返金」です。

VAT Recoveryと書いてあるのが「税金の返金」です。

最後に、奥の返金専用カウンターで、パスポート、レシート、スタンプ済みの免税書類を見せて返金完了です。返金方法は、その場で現金(ユーロ)でもらうか、またはクレジットカードへの返金となります。

小型商品の免税手続き

なお、手荷物で持ち込める小型商品の場合は、上記のカウンターではなく、セキュリティチェック通過後のもう一つの免税カウンターで手続することになります。そのため、免税手続きは行わずに入国手続やセキュリティチェックを通過し、免税店があるフロアまできてから専用カウンターで免税手続を行ってください。

ブリュッセル空港の免税手続きカウンター

セキュリティチェック通過後の空港ゲート内にある免税手続きカウンター。フロアの端っこにあります。

複数の飛行機を乗り継いで帰国する場合

ベルギーで買ったものでも、ブリュッセル空港で免税手続きができない場合があります。それは、ドイツやフランスなどのEU圏内で飛行機を乗り継いで日本の戻る場合です。

日本免税の申告は「EU加盟国を出るときの最後の空港」で行うため、日本への便に乗り換えるときの空港での乗り換え時間に行います。

つまり、買った商品を乗り換え時の空港で見せる必要があるため、スーツケースに入れてしまうと見せることができません。大きい・重い商品でも、帰国時は手荷物で持ち帰るようにしてください。

(ただし、乗り換えをドバイなどEU以外の国でする場合は、ブリュッセルがEU加盟国を出るときの最後の空港になりますので、通常通りブリュッセル空港で免税手続きを行ってください

乗り継ぎの場合、免税手続きをするのはいつ?

例として、ブリュッセルからドイツのフランクフルト経由で日本に帰国する場合です。フランクフルト空港に着き、空港内に入ります。ここで正式にEUを出ることになるので、再びパスポートチェックや手荷物検査等を通過しなければなりませんが、免税手続きはこの前に行います。

そのため、空港に着いたらすぐに免税カウンターに向かいます。免税ができるカウンターはいくつかありますが、日本への乗り換えゲートに一番近かったGlobal Blueの免税カウンターに行きました。

カウンターは、空港の国際線ターミナルに数カ所あります。

免税カウンターは、空港の国際線ターミナルに数カ所あります。

基本的な手続きはブリュッセル空港に書いたものと同じです。

私はこれまで、フランクフルト空港、ヘルシンキ空港、スキポール空港、シャルルドゴール空港など様々な空港での乗り換え時間に免税手続きを行いましたが、いずれも乗り換え時間に十分な余裕(2時間以上)がある時だったので特に問題はありませんでした。

ただし、乗り換えの時間があまりなく、チェックインや手荷物検査の時間も不安な場合は、事前に空港内での免税カウンターの場所を確認しておいたり、後日、書類を郵送して手続きしたりなどの対応が必要です。

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BELPLUS編集部

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