グラスレイとコーレンレイについて
ベルギーの運河の街といえばブルージュばかりが取り上げられますが、このゲントも、実は運河沿いに美しい家々が並ぶ、ベルギー屈指の運河の街なのです。 小さな運河があちこちを巡るブルージュとは異なり、ゲントの運河の見どころは、街の中心部にを流れる大きなレイエ川の両端にあるグラスレイ(東岸)とコーレンレイ(東岸)というエリア。 かつては港だったこのエリアは、13世紀~14世紀にかけて貿易の重要な拠点であったたゲントの富豪たちが自分たちの財力を示す「家自慢」の場でもあったため、ロマネスク様式やネオクラシック様式など、豪華絢爛な建築様式の家が続いています。 京都の鴨川のように、地元ゲント大学の学生も座ってのんびり過ごしています。ローカルにも愛される美しい景色を、ぜひカフェのテラス席から楽しんでください。グラスレイについて

階段の形状の切妻屋根のファサードはベネルクス地方の特徴。現在、多くの建物はカフェになっています。©VisitFlanders

大きなギルドハウスに挟まれた、とても小さなギルドハウスがかわいいのでチェックしてみてください。ここもカフェになっています。
グラスレイの主な建物は、
- 1531年にブラバント・ゴシック様式で建てられた、自由船員組合のギルドハウス(Gildehuis der Vrije Schippers)
- 1698年にバロック様式で建てられた、物計量検査官組合のギルドハウス(Korenmetershuis, het tweede gildehuis der graanmeters)
- 1200年にロマネスク様式で建てられた、穀物倉庫(Het Spijker)
などです。
コーレンンレイについて

コーエンレイ側は鐘楼や大聖堂から橋を渡った反対側。ファサード(正面)の優雅な装飾に注目。動物キャラがちらほらあってかわいいです。©Visitflanders
コーレンレイの建物は20世紀に立て直されたものが多いですが、外壁は当時の雰囲気をとどめています。番地が建物正面に掲げられているので、下記の番地も参考にしてください。
- No.7 非自由船員組合員のギルドハウス(バロック様式)
- No.9 16世紀の元ブリュワリー(2羽の白鳥が目印)
- No.15 旧グルートフーズの館(ネオクラシック様式)
- No.17~19 ゲーリンク館(ネオクラシック様式)
- No.24 かつて「龍と地下室」と呼ばれるロマネスクの城
優雅なギルドハウスがホテルに。屈指の人気なので予約はお早めに
グラスレイとコーレンレイのギルドハウスの幾つかは、現在はゲント屈指の高級ホテルとして運営しています。その中でもおすすめは、コーレンレイ側にあるマリオットホテル。16世紀の元ブリュワリーを改装したもので、ベルギーの典型的な赤いレンガの外観と、かつての持ち主の裕福度を示す2羽の白鳥が目印。
コーレンレイの中心にあることと、歴史的な建物であることから、日中は写真撮影が止まらないくらいの人気スポットです。運河クルーズでも必ず紹介されます。かといって騒々しいわけでなく、後ろにはレンガと石畳の静かな入り組んだ通り広がります。
ゲントは鉄道駅付近にも幾つかホテルがありますが、駅と中心部は徒歩で30分とかなり離れているので、ゲントを楽しむなら中心部のホテルに泊まることをおすすめします。マリオットホテルの他にも幾つか有名ホテルがあるので、ぜひお気に入りのホテルを見つけてください。
大きな運河をボートでのんびり

ゲントのあちこちにある運河クルーズ発着所。晴れた日は、建物が水面に反射してとても美しいです。
グラスレイとコーレンレイは、レイエ川と運河をめぐる船の発着所にもなっています。特に予約の必要はなく、発着所近くのブースでチケットを購入し、順番が来るまで並びます。時間やテーマが様々なので、お好みに応じて参加してみてください。

ゲントの中心であるこの場所は、季節のイベントが開催されます。写真はGent Feestenという音楽フェスティバルです。©Gentse Feesten
基本情報
- 名称
- グラスレイとコーレンレイ
Graslei en Korenlei
- 住所
- Graslei 9000 Gent
( 地図アプリで場所と行き方を見る)
- 最寄駅
- Gent Korenmarkt perron 2(バス3・17・18・38・39・N3・N17番)
- トイレ
- 無
- その他
- シティカードゲントを購入すると、乗り放題の水上トラム(Hop on hop off water tram)などに無料で乗ることができます。