1808年から200年以上続く花のイベント「フロラリア」
ベルギーの花のイベントといえばグラン・プラスのフラワーカーペットですが、ベルギー北部の都市・ゲントにも、1808年から続く歴史ある花のイベント「フロラリア」があります。
ゲントの街の様々な歴史的建造物をフラワーアーティストが飾り立てる、数日間だけのフェスティバルです。
歴史あるゲントの街を歩きながら、アーティストたちが作り出した花の作品に触れられる素敵なイベント。2016年には日本とベルギーの国交150年を記念して、日本をテーマにした特別展もありました。
ゲントの歴史的建築物を花で埋め尽くす
会場となるのは、セント・ピーターズ教会やゲント美術館などのゲントを代表する建物とその周辺。一風変わったところでは、元々は軍の施設であったLeopolds barracksの中庭を現代アーティストの花と作品が彩ります。
軍の施設というとシンプルなものを考えがちですが、実際はお城のようなレンガ造りの建物。現在は現代アートの作品を展示する美術館として利用されています。
そして、一番人気のセント・ピーターズ教会は、教会の高い天井を飾る大きなバイオレットの花びらたち。夜はライトアップされ、教会音楽と一緒に輝く花たちを楽しみます。
日本との国交150年記念で生け花や盆栽が
フロラリアでは、毎回テーマに沿った特別展が開催されます。2016年は日本とベルギーの国交化150年を記念して、「日本」がテーマでした。日本人である私たちに馴染みの深い、生け花や盆栽、そして鳥居や日本式庭園が、ベルギーの古い街並みに不思議なほどしっくり溶け込んでいます。
中でも人気があったのは、ゲントの姉妹都市である石川県金沢市による日本庭園。「雪吊り」と呼ばれる冬の木々を守るための技術も、春のゲントでは立派なアートに。
そのほかにも、鳥居や日本語のポエムも飾られていました。実は、ベルギーのヘルマン・ファン・ロンパウ元首相は有名な俳句好きで、俳句の本まで出しています。そんな彼の「Haiku」も大きく壁に飾られ、たくさんの人が写真を取っていました。