この記事は、「世界で一番小さい町・デュルビュイを散策(その1)」の続きです。散策ルートを最初から見るには、先に下記のページをご覧ください。
デュルビュイへの行き方やおすすめスケジュールなどの基本情報は、別のページで説明しています。
いよいよ散策ルートも後半に入ります。古い石畳の町を楽しんだ前半とは変わって、後半はダイナミック。大自然の素晴らしさを味わう行程です。
8. デュルビュイで最も古い道

プレヴォテを左に曲がると、そこには修道院へと続く細い道が。この道は、19世紀にデュルビュイやウルト川の美しさを讃えた詩人の名をとってデュフレヌ・ドゥ・ラ・シュパルリア通りと呼ばれています。その名の通り、詩のテーマになってもおかしく無いような趣がある通りです。通りの一部はとても細くなっており、人がやっと通れるくらいのところも。周囲の家に飾られた植物も、この道の美しさと調和しています。
9. 元レコレ修道院

写真の右手に見えるのは、元男子修道院であったレコレ修道院です。
10.聖ニコラ教会
1632年に建てられた聖ニコラ教会は、周囲よりもひときわ白い石で作られた素朴ながらも美しい教会です。1795年のフランス革命時に没収された歴史を持っています。鐘と時計は19世紀からのものです。
このあたりまでくると、これまで街並みに隠れて見えなかったウルセル城が姿を表します。

11.ウルセル城

デュルビュイの中心部に位置し、これまでに街並みを見下ろすウルセル城に着きました。ウルセル城内には入場できないため、外から眺めるのみとなります。
実はこれだけ歩いても、円を描くようなルートだったため、すぐ背後にはスタート地点の観光案内所があるんです。この後は自然散策が中心になるため、休憩が必要な方は一度観光案内所方面に戻り、カフェなどで軽く休んでください。

12. ラ・ファリーズ

ウルセル城を見た後は、いよいよ自然を楽しむコースです。可愛いプチホテルが集まる通りを抜けると、目の前に突然大きな岩が出現します。

よく見ると、岩の断面が半円を描くように層になっているのがわかります。この岩は無数の石灰岩でできており、何百年も前に、この場所は海であり、この石灰岩は珊瑚であったことがわかっています。ベルギーの山奥にあるこの街が、かつては海であったなんてにわかには信じられないですが、自然の持つダイナミズムに圧倒させられます。

そのまま左手を眺めると、小さな水車のようなものがあることに気がつくはず。ここが、日本との繋がりをしめす「羽生プレイス」です。
13. 羽生プレイス

羽生プレイスにあるのは、上の写真のように日本語が書かれたモニュメントと、先ほど噴水のように見えた石の車輪、そして木製の小さな橋です。小さな町デュルビュイに作られた小さな日本の一角が、私たちの心を和ませます。



14. リエージュ通りの橋
いよいよデュルビュイの街を離れ、ウルト川の向こう岸に向かいます。リエージュ通りと呼ばれる橋の前後には、自然と古い建物の美しい調和が見られるので、ぜひ写真に納めてください。


15. ウルセル城の眺めと古い水車

橋を渡り終えて左に進むと、新しくリノベーションされた水車があります。この水車のあたりが、ウルセル城を撮影する絶好のスポットとして知られています。

16. ラ・フェルム・オ・シェーヌ醸造所

遊歩道を歩き終えると、またデュルビュイの街に戻る橋があります。この橋を渡り終わった所にあるのが、ラ・フェルム・オ・シェーヌ醸造所です。ここでは、地ビール「マクロフ」が作られており、製造工程をビデオで見学することができます。
17.ロア・ボドアム公園

デュルビュイの街の締めくくりに、今度は川沿いの道を歩いてもう一度ウルセル城の真下にあるロア・ボドアム公園に向かいます。ボドアム公園の向かい側は、スタート地点だった観光案内所。そう、これでデュルビュイを一周したことになるんです。
18. エスカリ・デ・ビギンヌ

最後のエスカリ・デ・ビギンヌは、散策ルートの最後にあったロア・ボドアム公園とは離れています。この場所だけは、散策ルートを終えてもまだ元気がある人たちへのエクステンションの位置付けだからです。
まずは、ルートの2番目に訪れた元レコレクティンヌ女子修道院の場所まで行きます。そこでデュルビュイ中心部に向かわずに、丘に向かって歩くと、160段の急な階段があります。

その階段を登って丘の上に行くと、見渡せるのがデュルビュイの絶景。頂上には、ルートの3番目に訪れたコンフィチュールリ・サンタムールのジャム作りのショップがあり、実際のジャム作りを体験することができます。

これで、本当に散策ルートは終了です!街の中心部に戻って、たくさんのカフェの中から美味しいデザートのお店を選んでくださいね。
