期間限定!ラーケン王宮の温室一般公開

Greenhouses of Laeken
BELPLUS編集部
アール・ヌーヴォー温室と五重の塔

温室なのに可愛さいっぱいの外観

ラーケンの温室を設計したAlphonse Balatは、アールヌーヴォーの名匠ヴィクトール・オルタの弟子にあたります。そのため、ベルギーのアールヌーヴォーの特徴である女性らしい曲線を取り入れた外観は、乙女心をくすぐる可愛さ。一番大きな温室のてっぺんには、なんと王冠まで飾られています。

女子力高めの?かわいい温室。上部には王冠も。

女子力高めの?ラーケン王宮のメインとなる温室。上部には王冠も。

王室と王宮のつなぎ目に当たるエリア。透明なガラスの向こうには、豪華絢爛なヨーロッパ王室の家具が見られます。

王室と王宮のつなぎ目に当たるエリア。透明なガラスの向こうには、豪華絢爛なヨーロッパ王室の家具が見られます。

ラーケン王宮までの行き方

ラーケン王宮はブリュッセル郊外にあり、メトロ駅も近くにないため、一番便利なのはバスになります。ブリュッセルで他の観光もするなら、観光名所を効率よく止まってくれる乗り降り自由バス(Hop-on Hop-off bus)に乗るのが一番便利です。乗り降り自由バスのチケットは、30以上の美術館の入場が無料になるブリュッセルカードと合わせて買うのが一番お得になるのでオススメです。

乗り降り自由バスはブリュッセルの観光名所を効率良く回ります。晴れた日はオープンカーに。

乗り降り自由バスはブリュッセルの観光名所を効率良く回ります。晴れた日はオープンカーに。

この温室は、ベルギーの王宮と隣り合わせのため、入口も王宮の門から入ります。普段は入ることもできない期間限定のため、地元っ子はもちろん、ドイツやフランスからも多くの観光バスが到着していました(ピークの時間帯に行ったため、入場までに1時間近くかかりました)

広い敷地内のあちこちに温室が

敷地内に入ると、目の前には王宮が。こちらは残念ながら一般公開はされていません。すぐ隣にある温室の入口に入ります。

王宮は目の前まで行って写真を取ることができます。

王宮は一般非公開ですが、目の前まで行って写真を取ることができます。

温室は王宮の広い敷地内のあちこちにあり、公園のような敷地内を歩いて行き来したり、または温室同士が細長い温室で繋がっているのでそこを通ることができます。毎年、公開される通路が少しずつ違うらしいのですが、基本的には一方通行で進み、最後に一番大きな温室ドームに着くようになっています。

入ってすぐにあったのが、王室のイベントなどでよく使われる多目的ルーム?です。演奏会などができるようにステージが作られていました。

温室内の多目的ルーム

温室内の多目的ルーム

温室内にある王室のサロン

温室内にある王室のサロン

ベルギー王室の限定公開ということもあり、王室の写真があちこちに飾られ、お土産コーナーには王室グッズも販売されていました。

ベルギー王室の写真があちこちに

ベルギー王室の写真があちこちに

温室の途中に、突然現れる日本

広い王室の敷地内で、温室から温室への道を歩いていると、突然目の前に日本風の五重塔が現れます。

突然現れる、日本風の五重の塔

突然現れる、日本風の五重の塔

濃い赤色の塔なので、純和風とはちょっと違いますが、アール・ヌーヴォーに囲まれた世界に五重の塔がどーんと建っているのは日本人としては違和感でした…。ですが、ちょうど周囲に植えられた桜も満開で美しく、温室目当てで来た人たちにも大人気でした。

満開の桜。ベルギーの桜は日本より濃いピンク色でした。

満開の桜。ベルギーの桜は日本より濃いピンク色でした。

この塔は、実は温室の敷地のすぐ隣にある「極東博物館」の建築の一つです。極東博物館は、当時アジアの建築に関心があったレオポルド2世の発案でフランス人の建築家によって建てられました。ベルギー王立美術歴史博物館の一つとしてみなされ、美術館フリーパスのブリュッセルカードを使えば入場が無料になります。

極東博物館の入口。王室入口からも見えます。

極東博物館の入口。王室入口からも見えます。

花いっぱいの通路を歩く

ラーケン王宮の温室が限定公開

花と緑でいっぱいの温室を歩きます。

精魂込めて育てられた花でいっぱいの通路は、香水のようないい香りで満ちています。すごいと思ったのは、しおれた花や、落ちた花びらがほとんど見当たらないことです。どの花も生き生きしていて、今またはこれからがピークといった感じ。アールヌーヴォー建築のかわいい雰囲気も重なって、浮世離れした雰囲気すらありました。

しおれた花がまったくありませんでした。さすが王宮の温室です。

しおれた花がまったくありませんでした。さすが王宮の温室です。

熱帯コーナーには東南アジアの花も。こちらはフィリピン原産

熱帯コーナーには東南アジアの花も。こちらはフィリピン原産

トンネル部分も花で埋め尽くされています。

トンネル部分も花で埋め尽くされています。

温室では、エリザベス女王のアトリエも公開されています。

当時のアトリエをそのまま保存しています。

当時のアトリエをそのまま保存しています。

いよいよ高さ30mの「冬の庭」ドームへ

大小様々な温室を回った最後に、いよいよ高さ30mの巨大温室に入ります。

「冬の庭」と名付けられたこの30mの温室には、内部に支柱がほとんどない巨大なドームになっています。中央の空間に伸びるのは、大きな熱帯のヤシの木たち。温室を作ったレオポルド2世が、将来熱帯の木々たちがどんどん育ってもいいようにと、最初から高さをもたせて製作するよう指示したそうです。

ラーケン温室のメイン、冬の庭

ラーケン温室のメイン、冬の庭

これからもどんどん伸びそうな植物たち。

これからもどんどん伸びそうな植物たち。

最後に

有名なグラン・プラスのフラワーカーペット以外にも、ベルギーにはお花関係のイベントがたくさん。季節限定なのでタイミングが合えば是非足を運びたいもの。ベルギーではこの他にも、ゲントの街全体を花で飾る「フロラリエン」というイベントが開催されています。

出口近くにはカフェとおみやげのコーナーも

出口近くにはカフェとおみやげのコーナーも

イベント詳細

イベント名
ラーケン王宮の一般公開
(蘭)Greenhouses of Laeken (仏) Des Serres Royales à Laeken
日程
2020年4月17日から5月8日まで 月曜定休。
開催場所
ラーケン王宮 住所:Royal Estate、1020 Bruxelles 【行き方】 ラーケン王宮は郊外の不便な場所にあります。乗り降り自由バスは目の前に止まるので便利です。 公共交通機関で行く場合は、ブリュッセル証券取引所前からトラム3号線に乗りDe Wand駅下車徒歩7分。  
料金
入場料:大人2.5ユーロ。18歳以下は無料
その他:ツアーはフランス語のみ開催。事前予約が必要
URL
公式サイト

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BELPLUS編集部

BELPLUS(ベルプラス)は、ベルギー在住者が共同で運営するメディアです。旅行に役立つ情報のほか、現地長期滞在、留学生のための生活情報もお届けしています。