ブリュセル王宮について
王宮内部の一般無料公開は毎年7月後半から9月初旬の予定です。時間は10:30~16:30と終了時間が早いことに注意してください。
王宮は1904年に完成した、ルイ16世様式の宮殿で、内部には大理石で作られた美しい正面階段と、長さ40mの大回廊があります。王がベルギー国内にいるときは、王宮の屋根に国旗が掲げられます。門や柵の美しい装飾や、正面のブリュッセル公園からの王宮の眺めもとても絵になります。 [caption id="attachment_8569" align="aligncenter" width="760"] 王宮は現在も現役で利用されています。[/caption] 外から見るだけでも美しいですが、毎夏の一般無料公開期間は、王宮内に入ることができます。そのため、この期間にベルギー旅行を計画されている方は、ぜひ王宮を覗いてみてください。ブリュッセル中央駅からも歩いてすぐのため、観光の途中に立ち寄りやすいです。ファーブルの子孫が作った、タマムシでできた天井は必見!
[caption id="attachment_13989" align="aligncenter" width="760"] [/caption] 限定公開期間しか見られない王宮の内部。美しい調度品も話題ですが、必見なのは「鏡の間」にある緑色の天井。「Heaven of Delight(ヘブン・オブ・デライト)」名付けられたこの天井は、何と緑色の部分がタマムシでできているんです(死んだタマムシです、念のため)。 これを作ったのは「ファーブル昆虫記」の著者であり、昆虫博士として知られるファーブルのひ孫にあたるヤン・ファーブル(Jan Fabre)氏。アントワープ在住の彼は、約4ヶ月間かけて30人のスタッフと共にタマムシの甲羅を貼り付けて作り上げたそうです。 タマムシがびっしり...と考えると気持ち悪いですが、王宮の天井は一般の建物よりはるかに高いため、タマムシの頭や脚などの細部が見えるわけではありません。タマムシのもつ曲線が集合体として芸術的な形を生み出し、そしてあの方向によって変わる幻想的な色が加わり、一つのアートとして楽しめます。 タマムシの持つ美しさに気づかされると共に、このような異端な作品が国を代表する王宮の天井を彩るベルギーという国の懐の深さにも気づかされます。この王宮は、ベルギーがオランダに統治されていた1929年に建てられました。その後、ベルギーはオランダから独立し、国王であるレオポルド1世の時代に、内装を当時大人気であったルイ14世様式に改装しました。その後さらに、豪奢な建築物が大好きだったレオポルド2世が改装を加えて今の姿になったという歴史があります。
*ベルギー国の王宮は2つあります。ブリュッセル中心部に位置するこの王宮は、現在は主に王の執務用と迎賓館として利用されています。もう一つのラーケン王宮もブリュッセルの別の場所にあり、こちらは現在国王一家の居住地として利用されています。ラーケンには美しいアールヌーヴォー様式の温室があり、毎年春の数週間のみ一般公開日されています。
基本情報
- 名称
- ブリュセル王宮
Palais Royal de Bruxelles / Koninklijk Paleis van Brussel
- 住所
- Brederodestraat 16, B-1000 Brussel
( 地図アプリで場所と行き方を見る)
- 最寄駅
- Palais駅またはRoyale / Koning駅(メトロ92, 94番)
- 営業時間
- 7~9月の10:30~16:30のみ
- 休業日
- 期間中の毎週月曜、8/15
- 料金
- 無料
- トイレ
- 有
- URL
- 公式サイト
*2019年時点の情報です。(ご利用上の注意)