ベルギーで訪れたいショコラティエ一覧
ブリュッセルのショコラティエは、世界遺産グランプラス周辺と、サブロン広場周辺に密集しています。この二つは歩いても20分ほどの距離なので、両エリアを一度に訪れることも可能。カフェを併設しているショップでは、店内でチョコレートやケーキをドリンクと楽しめます。
ゴディバ(GODIVA)
1926年、ブリュッセルで生まれた老舗ショコラティエのゴディバ。日本にも多数店舗があるので、わざわざベルギーで買って行くこともないかな…と思いがちですが、田舎のおじいちゃんおばあちゃんも知っている抜群の知名度は、誰に渡しても喜ばれるおみやげの定番。
ゴディバの名前の由来は、11世紀の英国の伯爵夫人、レディ・ゴディバ。ブランドのロゴにも彼女の勇姿が見られます。彼女は、自らの領民に重税を課そうとする夫を戒め、人々を救うために自らを犠牲にしたと言われています。この話を知った、ゴディバの創業者であるジョセフ・ドラップスとその妻ガブリエルはいたく感銘し、自らのブランドに「ゴディバ」と名付けたそうです。
ゴディバのおすすめショップ
ベルギーの観光都市には必ず店舗がありますが、有名なグラン・プラス店は歴史を感じられるかわいいお店ですが、小さい店内は常に観光客で混み合っていて、ゆっくり選ぶ余裕が無いことも。高級チョコレートブランドが並ぶサブロン広場の方が落ち着いてお買い物ができます。夜にショッピングしたい場合は、22時まで空いているグラン・プラス店が便利。
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ガレー(Galler)
1976年、ジャン・ガレーが創業したショコラティエ・ガレー(Galler)は、いろいろな味やフレーバーを並べた「ティスティングセット」が多く、友人グループや職場などへのおみやげチョコレートとして大活躍します。グラン・プラス側の店舗も入りやすいですが、小さめなので場合によっては混み合うことも。買う時間がなかった場合は、ブリュッセル空港でも購入できます。
ガレーが買えるお店
レオニダス(Leonidas)
2013年より王室御用達の仲間入りをしたレオニダス。ベルギーっ子たちの間では、気軽なランチパーティーのお呼ばれなどに持っていける「普段使いのブランド」として有名です。他の王室御用達ショコラティエより価格が安いのも魅力の一つで、お土産としても気軽にまとめ買いすることできます。
レオニダスといえば、チョコレートの美味しさだけでなく、缶やパッケージのかわいさも魅力。特に人気なのは、ベルギーの伝統的な家をデザインした缶(たくさん並べるとさらにかわいい!)と、ディズニーとコラボしたミッキーとミニーの限定品。どちらもショップだけでなく、ブリュッセル空港でも販売しています。
レオニダスが買えるお店
ギャルリー・サンチュベールやサブロン広場の店舗のほか、ブリュッセル中央駅や南駅にも店舗があり便利。空港ではお土産にぴったりの商品を取り揃えています。
レオニダス(サブロン広場店)
ウェブサイト:公式サイト
ノイハウス(Neuhaus)
1857年ブリュッセルにて創業したノイハウス。最初はショコラティエとしてではなく、お菓子と薬を売るお店でした。創業者のノイハウスは、チョコレートの研究を極め、チョコの中に様々な味のフィリングを入れた、一口サイズの「プラリネ(praline)」を創作して販売を開始。今ではベルギーチョコの代名詞であるプラリネですが、始まりはこのノイハウスだったんです。
チョコレートの中にいろいろな味のフィリングが入ったプラリネは瞬く間に人気を呼び、ノイハウスは王室御用達の超人気ブランドになりましたが、その歴史におもねることなく、常に新しい味やデザインを創造しつづけています。
ショップ情報
ノイハウスを買うなら、店舗が大きく取り扱い種類が多いサブロン広場店がおすすめですが、有名観光都市であれば中心部に必ず店舗があります。
ノイハウス(サブロン広場店)
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ピエール・マルコリーニ(Pierre Marcolini)
かつてはバレンタインが近づくと、新宿の伊勢丹にこのチョコレート目当てに大行列ができるのがニュースになるほどの人気ショコラティエ。創業者であるピエール・マルコニリーニは、もともとは製菓のコンクールの優勝者であり、1995年に自らの名前を冠したショコラティエ「ピエール・マルコリーニ」をブリュッセルで創業後は、瞬く間にトップクリエイターの一人に上り詰めました。
マルコリーニの強みは、シンプルでシックなブランドイメージと、ブランドロゴがカカオであることからも見られる、厳選された上質な素材のみを使ったチョコレートへの妥協を許さない姿勢。ビジネスマンとしての手腕も素晴らしく、ベルギーの高級エリアを中心い幅広く店舗を展開しています。
ショップ情報
2店舗を持つギャルリー・サンチュベール(世界最古のショッピングアーケード)内か、他のブランドと合わせて回れるサブロン広場がおすすめ。
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ヴィタメール(Wittamer)
1910年に創業した、100年の歴史を誇るショコラティエ。アンリ・ヴィタメールがブリュッセルのサブロン広場に開いた本店には、今もたくさんの人が彼のチョコレートを買いに足を運びます。
ショップ情報
日本でもチョコレートやケーキを販売するヴィタメールですが、ベルギーに来たからには、是非ともサブロン広場の本店でショッピングとカフェを同時に楽しんでみてください。本店だけのVIPカウンターやカフェスペースもあり、優雅な雰囲気に浸れます。
マリー(Mary)*日本ではMadame Dellucという名で販売
1919年の創業と、王室御用達ブランドの中では最も長い歴史を持つ、知る人ぞ知るチョコレートブランド。創業から現在まで、天然素材のみを使用し、全ての過程を手作りするという伝統を守り続けています。それを聞くと、なんとなくがんこな職人を想像してしまいますが、創業者はチョコレートが大好きなマリー・ドリュックという女性。彼女の名前を冠したショップのデザインやパッケージはとても女の子らしく、いい意味で印象が覆されます。
ベルギーは、ブルージュのベギン修道会が有名ですが、早くから女性が自立すること、手に職をつけて生きることについて国全体が前向きであったという歴史があります。男社会である昔のショコラティエの世界において、手腕を発揮し、女性らしさ、自分らしさを活かしながらビジネスとしても成功させたマリー夫人。今もあるロワイヤル通りの本店周辺を歩けば、彼女が暮らした時代の息吹きを感じられます。
ショップ情報
グラン・プラスすぐそばの世界最古のショッピングアーケード、ギャルリー・サンチュベール内のお店をおすすめします。近くにはノイハウスやピエール・マルコリーニもあり、アーケードなので天気の悪い日にもおすすめです。本店があるブリュッセルのほか、ブルージュとアントワープにも一軒ずつショップがあります。
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チョコレートライン(The Chocolate Line)
ブルージュで一番有名なショコラティエといえば、チョコレート・ライン。代表のドミニク・ペルソーヌ(Dominique Persoone)氏は、2010年にフランスの有名週刊誌『エクスプレス』誌によって世界の5大ショコラティエのひとりに選ばれました。
人気の秘密は、常に新しい味を生み出す、オリジナルでクリエイティブなチョコレートの数々。店内には、プラリネ(中身入りの一口サイズのチョコレート)が宝石のように並んでいるのですが、よくよく見ると、わさび、レモン、ベーコン、オリーブ、バジル、アルコールなどの変わった風味のチョコレートが並んでいます。ですが、意表をつくことだけで勝負していないのは、このお店の味を愛する多くの人々の声からもわかります。
ショップ情報
個人的には、ブルージュ本店よりも、ナポレオンの邸宅を改装したアントワープ店が良かったです。
デュモン(Dumon)
ブルージュ近くのTorhoutでオープンし、そのチョコレートのフレッシュな美味しさが評判を呼んだことから、今ではブルージュに3店舗を構えるまでになった「デュモン(Dumon)」。ブルージュのチョコレートショップのランキングの常連でもありながら、伝統的なチョコレートの製法を守り続けています。
デュモンは家族経営で成功したショコラティエでもあります。ステファン・デュモンは、ブルージュの有名な調理学校Ter Groene Poorteで優秀なシェフとして認められながら、自分のチョコレートショップを開くという夢を叶えるために、両親と兄弟と一緒にチョコレートショップをオープンしました。「悪い素材からは決して良いチョコレートは生まれない」というモットーのもと、新鮮で厳選された素材だけで作られたチョコレートは、あっという間にブルージュの街の名物に。
ショップ情報
サイモン広場にも店舗があり、そこではチョコレートだけでなく、イタリアンコーヒーと一緒にカフェタイムも楽しめます。
デュモン(Eiermarkt店)
ヴァンデンダー(Van Dender)
最後は、日本はまだ認知度は低いですが、ベルギー国内の評価がうなぎのぼりのショコラティエ、ヴァンデンダーについて。オーナーのエルマン・ヴァンデンダーは、アントワープ、スイス、フランスのほか、日本でも修行経験があるインターナショナルな感覚の持ち主です。
1989年に家業のチョコレートショップを引き継いだ彼は、天性の才能で次々と手腕を発揮し、リヨンで開催されたクープドモンドの受賞で一躍有名になります。その後2008年に王室御用達の称号を得てからは、彼のアーティスティックな色使いのプラリネや、様々な素材を組み合わせたチョコレートとのマリアージュが評判を呼び、現在の人気を獲得しています。
ヴァン・デンダーが買えるお店
良いチョコレート作りに集中したいというオーナーの意向で、他のショコラティエのように観光名所に店舗がなく、ブリュッセル北部にあるスカールベークエリアに1店舗のみとなります。
まとめて買うには?
王室御用達のショコラティエをいろいろ試してみたい方は、ブリュッセル中心部にあるグラン・サブロン広場や、世界最古のショッピングアーケードのギャルリー・サンチュベールに行くのがおすすめです。高級ブランドショップやアートギャラリーに囲まれた一角には、上でご紹介したショコラティエの多くが店舗を構えています。特に雨の日は、屋根があるギャルリー・サンチュベールなら濡れずにショコラティエめぐりが楽しめます。
時間がない方や、もっと手軽にまとめ買いをしたいという方には、ブリュッセル空港のチョコレート売り場が一番。ゴディバ、レオニダス、ノイハウス、ガレーなどの複数のブランドがまとめて一つの店舗で売られているため、じっくり比較して買うことができます。免税手続きも不要です。
美味しいチョコレートを安く大量に購入したい方は、ベルギーのスーパー「デレーゼ」のチョコレート売り場がおすすめ!オリジナルチョコレートも充実していますし、とても美味しいです。ガレーやノイハウスのチョコレートも販売していますよ(プラリネはありませんが)
ショコラティエめぐりに、ベルギーへ行こう!
チョコレートやスイーツ好きの方には絶対おすすめの国、ベルギー。ベルギーのショコラティエめぐりに興味を持たれた方には、ぜひ、団体旅行ではなく「個人旅行」をおすすめします。
団体行動で時間の制約があるツアーと違って、自分のペースでゆっくりと、好きなように街歩きができる個人旅行は、日本の日常から離れて自分だけの贅沢な時間を過ごすのにぴったりです。ショコラティエでのショッピングだけでは物足りない方は、ベルギーチョコレートを使ったチョコレート作り体験も楽しめます。
BELPLUSではベルギーの観光情報のほか、飛行機やホテルの予約の方法、電車の乗り方などの個人旅行に必要な情報をわかりやすく掲載しています。